古代ギリシャ・ヘレニズム時代の傑作「棘を抜く少年(Spinario)」を再現した、アラバスター製の彫刻像です。オリジナルはローマのカピトリーノ美術館に所蔵されている古代ブロンズ像で、西洋美術史において最も有名な古典彫刻の一つとして知られています。足の棘を抜こうとする少年の日常的な仕草を捉えた、親しみやすくも芸術性の高い作品です。
身をかがめて足を見つめる少年の集中した表情と自然な姿勢が、古代ギリシャ彫刻の写実性と人間観察の深さを物語っています。アラバスター(雪花石膏)特有の滑らかで温かみのある質感が、少年の柔らかな肌や筋肉の表現を一層引き立てています。頭髪の巻き毛や指先の繊細な表現まで、細部にわたって丁寧に再現されており、古代彫刻の優れた技法を学ぶことができます。
台座には古典様式のコリント式柱頭装飾が施され、全体として格調高い仕上がりとなっています。経年によるアラバスターの自然な風合いと細かな変色は、19世紀末から20世紀初頭にかけて製作されたアンティークならではの歴史の深みを感じさせます。
おすすめの使用方法・用途
書斎や図書室の本棚、デスク上に飾れば、古典美術と西洋文化を感じさせる知的で格調高い空間を演出できます。リビングルームのサイドボードや玄関ホールのコンソールテーブルなど、視線が集まる場所に配置することで、その芸術性と存在感が際立ちます。
西洋美術史や古代ギリシャ・ローマ文化に興味がある方、古典彫刻コレクターにとって特別な価値を持つ作品です。美術教育の教材としても価値があり、古代彫刻の優れた技法や人体表現を学ぶことができます。照明を当てることで、アラバスターの質感と立体的な陰影が美しく浮かび上がり、より劇的な鑑賞が楽しめます。
インテリアコーディネート提案
ネオクラシカルスタイルでは、白やクリーム色を基調とした空間に、古代ギリシャ・ローマ風の装飾品や柱型の家具、大理石調のアクセサリーと組み合わせることで、古代の神殿や宮殿を思わせる格調高い雰囲気を作り出せます。金縁の額装やメダリオン装飾とともに飾れば、より本格的な古典様式の空間が完成します。
モダンミニマルスタイルなら、シンプルで現代的な空間に、あえてこの古典彫刻を配置することで、新旧のコントラストが生み出す洗練された雰囲気を楽しめます。ホワイトやグレーの壁面、ミニマルな家具との組み合わせで、彫刻がアート作品として際立ち、タイムレスな美しさを持つ知的なインテリアが実現します。
品質・状態について
リユース品のため、新品と比較して使用感がございます。
リペア痕や経年変化による色ムラがある場合があります。
使用に伴う小傷や擦れ跡がある場合がありますが、使用に支障はありません。
写真と実物の色調に若干の差異がある場合があります。