日本の伝統工芸が息づく、格調高い和箪笥です。明治から昭和初期にかけて製作されたと思われる、実用性と装飾性を兼ね備えた貴重なアンティーク家具です。
最大の魅力は、深い黒漆塗りの表面に施された豪華な金属装飾です。下段の引き出しには吉祥文様である鶴と亀の飾り金具が配され、長寿と繁栄を象徴しています。鶴は千年、亀は万年と言われる縁起の良いモチーフで、婚礼家具や格式ある家財として大切にされてきた歴史を物語ります。
四隅には金属の角金具が取り付けられ、構造を補強しながら装飾的なアクセントとしても機能しています。金属製の引き手は優美な曲線を描き、開閉のたびに重厚な手触りを感じられます。上段3杯は衣類収納に、下段2杯は小引き出しが脇に配された構造で、細かな小物の整理に便利です。
黒漆の艶やかな表面は、時を経て深みを増した独特の風合いを持ち、光の角度によって表情を変えます。堅牢な造りと伝統的な意匠が、日本の美意識と職人技の高さを今に伝えています。
おすすめの使用方法・用途
寝室では、着物や帯、和装小物を収納する本来の用途で使用できます。大切な衣類を格調高く保管する家具として、和室にも洋室にも調和します。
リビングや書斎では、ディスプレイ収納として活用できます。引き出しには書類やアルバム、コレクションアイテムを整理し、天板の上には季節の花や工芸品、お気に入りのオブジェを飾ることで、空間に和の趣をもたらします。
玄関ホールに置けば、靴や鍵、バッグなどの収納に便利です。帰宅時に目に入る美しい家具が、毎日の暮らしに上質な気分をもたらしてくれます。鶴亀の縁起の良いモチーフが、家族の幸せと健康を願う気持ちを表現してくれるでしょう。
インテリアコーディネート提案
モダン和風スタイルでは、畳や障子のある和室に配置し、行灯風の照明や竹細工、掛け軸と組み合わせて、伝統的な日本の美意識を表現しましょう。藍染の布や漆器、季節の生け花を添えることで、格式高く落ち着いた和の空間が完成します。床の間や違い棚と調和させれば、まるで料亭や旅館のような品格ある雰囲気を楽しめます。鶴亀の金具が空間に吉祥の気を満たし、心安らぐ居住空間を実現します。
ジャパンディスタイルでは、北欧家具やミニマルな白壁の空間に配置し、和と北欧の美学を融合させてみてください。この黒漆の箪笥が、シンプルな現代空間の中で力強いアクセントとなります。観葉植物やリネンのファブリック、木製の小物を添えることで、自然素材の温もりと東洋の精神性が調和した、静謐でバランスの取れた空間が誕生します。機能美と装飾美が共存する、新しい和のスタイルを楽しめるでしょう。
品質・状態について
リユース品のため、新品と比較して使用感がございます。
リペア痕や経年変化による色ムラがある場合があります。
使用に伴う小傷や擦れ跡がある場合がありますが、使用に支障はありません。
写真と実物の色調に若干の差異がある場合があります。